オタクの落書き帳

脳が働かない人間の戯言

【maimai10周年ブログリレー寄稿記事】10周年の今だからこそ、昔のmaimaiを振り返ろうぜ!

 【本記事は、たけるん!様主催の企画「maimai10周年ブログリレー」参加記事となります。】

 

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 みなさんこんにちは。

 「なゃん*1」と申します。以前、maimaiでらっくすの仕様変更の記事を書いた人です。

 

regioriodd.hatenablog.com

 

 この度は「maimai10周年ブログリレー」に参加させていただきまして、本当にありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。

 さて、maimaiの10周年まであと5日となりました。公式の10周年サイトも公開され、ブログリレーも終わりが近づいてきましたが、皆さん楽しんでますでしょうか。これまでも素敵な記事がたくさんありましたが、ここからは特にラストスパートとばかりに面白い記事が続きますので、引き続きお楽しみいただければ幸いです。

 そんな中での私の番。面白い話は出来ませんが、ちょっとした思い出話をお届けしようと思います。

 ゲーセン通い10年超の老害おじいちゃんの昔話。しばしお付き合いください。

 重くて長い記事ですので、休み休み、飛ばし飛ばしでもいいので読んでいただければ幸いでございます。

 

 

 

自己紹介

名前:なゃん(旧:れぎ) maimaiネーム:LIESE.A

maimai歴:2012年8月~(約10年)

実力:紫14以下全鳥プラ DXスコア(MAS)30位

プレイスタイル:全曲押し並べてやる でらっくスコア重視

 

本題

 さて、今回の企画は「世代の垣根のない同窓会」ということで、最近のプレイヤーもそれなりに楽しめて、古くからのプレイヤーからもウケが取れるmaimaiおじいちゃんらしい記事を提供させていただこうと思います。

 テーマはズバリ、

【maimai最初の2年間】を振り返ろう!!

です。*2

 「最初の2年間」は、2012年7月11日稼働開始の「maimai(無印)」から2014年9月17日稼働終了の「maimai GreeN PLUS」までのことを指します。タッチノーツもチャレトラもRe:Masterも存在しない、いわゆる「黎明期」と言われる時代です。

 今maimaiをプレイされている方で、この時代のことを知っている方って減ってきてると思うんですよ。この時代からプレイされている方も、色々な事情で離れてしまったりという方が多いと思います。

 だからこそ「10周年を控えた今、昔のmaimaiを語ろうぜ!」ということで、「各バージョンでの特徴」「特に印象的だったアップデート」を通して、私個人の当時の感想や世間の反応を覚えてる限り交えながら話をしていきたいと思います。「温故知新」。私の好きな言葉です。

<諸注意>

 本記事では見やすさのため楽曲名に現在のジャンルに合わせた色分けを、難易度には難易度に応じた色をつけてあります。見づらいかもしれませんので予めご了承下さい。

 また、紹介する譜面については知っている前提みたいな形で話しますが、知らない方のために各曲の動画URLを添付させていただいておりますので、よろしければ参考にしてください。

maimai [稼働時期:2012年7月11日~2013年7月10日]

 

1-1.2012/7/11 稼働開始

 稼働時期:2012/7/11~2012/12/12

 イメージカラー :

 キャッチコピー : 「今日、舞いに行かない?」

 テーマソング:Sweets×Sweets、源平対戦絵巻テーマソング

 

 2012年7月11日。maimaiは、beatmaniaIIDXのような「1筐体に2つの同じデバイスを搭載し、「タッチパネルとボタン両方を使用する」という独自のゲームシステムを引っ提げ、稼働を開始しました。

 maimai無印の特徴は、以下の通りです。

 ① 多種多様な収録曲

 稼働当初、収録されていた楽曲は40曲。稼働したばかりの音ゲーとしては標準的な数字ですが、その曲目は当時の音ゲー界隈としては画期的なものでした。

 ボーカロイドを稼働当初から多数盛り込み、当時人気のあった『AKB48』や『きゃりーぱみゅぱみゅ』などのJ-POP曲・アニメ曲*3も多く収録。

 版権曲が多い太鼓の達人と、ほぼ同時期に稼働を開始しボカロ曲を多く取り入れた『SOUND VOLTEX』のいいとこ取りという楽曲群に惹かれた人たちは多かったはず。この時高校生だった私も、当時よく聴いていたボカロ曲に惹かれて始めた身です。

 
 ② やりこみに応じて上がる「レベル」制

 当時はレートではなく「レベル」という概念があり、レベルを上げてアイコンや楽曲が解禁されるというものでした。

 とりわけレベル50で解禁できる『源平大戦絵巻テーマソング』は今や当たり前にある「回転」が出てくる唯一の譜面であり、見た目の派手さから自分や一緒にプレイしていた友人たちの間で「解禁したい」という気持ちが強かったことをよく覚えています。まあ実際に解禁してプレイすると、その難しさに大変ビビったものですが…。

 

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 ③ 伝導システム

 また、今ではオトモダチ対戦のラスボスの解禁手段として使われている「伝導」システムも当時からありました。初プレイ時に『ZIGG-ZAGG』『メランコリック』『マトリョシカの3曲からランダムに1曲がもらえ、残りの2曲はその2曲を持っているプレイヤーと一緒にプレイすることで解禁される、というシステムでした。

 

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 この伝導システムは後にも、JAEPOなどのリアルイベントで配布される『おても☆Yan』『ユビキリ』の解禁手段として使われました。

 
 ④ 個性的な譜面たち

 稼働当初ということもあり、今から見てみるとその譜面は非常に挑戦的なものばかりでした。EXPERT譜面は曲のPVに合わせた配置が多く、まさに「踊れる音ゲーという譜面が多かったですが、MASTER譜面になるとそうとも言ってられません。

 レベル不相応なラッシュが来る『ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)』『炭★坑★節』なんかはよく知られるところですが、『ハッピーシンセサイザ』『Love You』『メランコリック』など、個性的な面々が跳梁跋扈していました。さらに当時、MASTER譜面はすべて難易度10だったので、どれが難しいか全くわからないというカオス具合でした。

 調べてみますと*4、どうやらこれには裏話があるらしく、当時のMASTER譜面は今で言うところのRe:Master譜面に近い立ち位置だったようで、挑戦的な譜面にしようという意識が少なからずあったようですね。

 

Love Youの一番やばいところ。今置いたらマジで怒られる。

炭☆坑☆節の最難所。これが稼働時にあるのオーパーツがすぎるだろ。



 そんなmaimai(無印)のアップデート回数は、5ヶ月でたったの3回。今じゃ考えられない数字ですが、当時の音ゲーのアップデートってそんなものです。

 しかし、その3回のアップデートで、既にmaimaiのインフレは始まっていました。

 

1-2. 2012/11/7 「GAME(現SEGA)」6曲追加

 稼働して約4ヶ月。2回目のアップデートで追加されたのは当時人気のSEGAのゲームからピックアップされた6曲でした。(1回目もそうでしたが…。)

 その中で注目を集めたのが、『Urban Crusher』EXPERT譜面『Reach For The Stars』MASTER譜面でした。

 

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 『Urban Crusher』EXPERT譜面は当時のEXPERT譜面の難関と言われていた『Beat of Mind』『Baban!!』と比べても抜きん出て難しく、TAP中心な譜面ゆえにS許容点数も少なくMASTER譜面解禁の難関として立ちはだかりました。その証拠に現在の難易度基準において無印のEXPERT譜面の中では最強の12+であり、MASTER譜面との難易度差も0.5(13)しかありません。現在も真段位で時々目にするくらいにはインパクトのある譜面です。

 そして『Reach For The Stars』MASTER譜面は当時の譜面の中ではぶっちぎりの最強譜面曲の半分以上をBPM203の8分でとにかく振り回しまくるその配置は、当時高速譜面がほとんどないmaimaiにおいて猛威を振るいました。EXPERT譜面がまたBREAKも多くSが取りやすいこともあり、その被害に遭うプレイヤーは後を絶ちませんでした。現在に至っても個人差が強い譜面のひとつであり、未だにS乗るのがやっとという古参プレイヤーもいるほどです。

リーチの最難所。振り回しすぎるよ~。

 しかし、これはただの前座、本命の前フリにすぎなかったということを、我々は後に思い知ることになります。

 

1-3. 2012/11/25 「ORIGINAL」1曲追加

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 ジングルベル、(期間限定)追加。

 低速+巻き込み+超配置TAPでみなさんもご存知の『ジングルベル』が、稼働4ヶ月目にして追加されました。前回のアップデートが先述の『Reach~』だったことも踏まえると、これも異常な難易度上昇です。

 

交互の最中に無茶苦茶な配置を置くな!

 

 今の難易度が14(.0)であることからも、この譜面が如何にぶっ飛んでいたかということを物語っています。流石に公式も登場が早すぎた*5と思ったのか、期間限定という枠です。単にクリスマス限定だからかもしれないけど。

 そんな『ジングルベル』ですが、世間の印象としては忌避されるというよりは、面白がっていっぱい遊ばれていた、という印象が強いです。自分たちの身内でも、「SPEED 1」と後の大型アップデートで追加される「SPEED SONIC」で戦ったり、『Reach~』と合わせて普通に訳のわからないまま楽しんだりしているような感じでした。まだ「ガッツリ詰める」というよりかは「みんなでワイワイして楽しむ」という印象が強かったですね。今も後者の要素がないわけではないですが、今よりはコレクター要素的部分もかなり薄い時代なので、そういうイメージがついているのかもしれません。

 

なんで画面にスライドが溢れかえってんだよ 教えはどうなってんだ教えは

 そしてこの3週間後、maimaiははじめての大型アップデートを迎えることになります。

 

2-1. 2012/12/13 maimai PLUS 大型アップデート

 稼働時期:2012/12/13~2013/7/10

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 テーマソング:maimaiちゃんのテーマ

 アップデート時楽曲追加数:21曲

 maimai初の大型アップデート。ちゃんと記憶してないのですが、バージョンアップのお知らせは今のように1週間前からとかではなく、前日とか2日前とかレベルの結構ギリギリなタイミングで発表されました。夜にmaimaiNETを開いたらなんかバージョンアップ来るんだけど!って家で大騒ぎしていたような気がします。

 そんな初めての大型アップデートとなったmaimai PLUSでは、以下の特徴・変更点がありました。

 ① 新ジャンル「JOYPOLIS」

 セガが運営していたアミューズメント施設「東京JOYPOLIS」のリニューアルがmaimai稼働時とほぼ同時期(2012年7月14日)なのを受けてか、JOYPOLISのアトラクションで流れる曲が映像とともにmaimaiに収録されることとなりました。

 ジャンル名は「JOYPOLIS」という扱いでしたが、ほぼオリジナル曲ということで、EXPERT譜面MASTER譜面ともに高難易度が多く、上級者向けコンテンツとなっていました。

 「JOYPOLIS」ジャンルの曲の追加自体はORANGEで終了しますが、PiNK「オリジナル&ジョイポリスで統合され名前だけが残り、現在は「ORIGINAL」として扱われています。

 

 ②難易度改定、ランクの追加、BREAKの仕様変更

 無印では、MASTER譜面の難易度はすべて「10」であり、どの譜面が難しいか選曲段階では全くわからない状態でした。

 これを受けて、PLUSでは「10」を最大値として比較的簡単めな譜面は「8」または「9」へと下げられることになりました。

 また、BREAKの採点方法も変更となりました。無印ではただ点数が高いだけでボーナス点もないノーツでしたが、今作からPERFECTの中でもより正確であればボーナス点が貰える仕組みとなりました。

 そしてこれにより達成率が100.00%をオーバーするようになり、100%以上のリザルトは「SS」という新しいクリアランクに分けられることになりました。

 これによりゲーム性が向上し、maimaiはよりやりこみ要素の強いゲームとなりました。

 

 今のmaimaiの仕組みにより近くなったmaimai PLUS『サブリナ』『千本桜』『We Gonna Party』など現在でも人気のある曲が追加されたのもこのときです。サブリナは消えたけど…。

 アップデートは6回。無印の倍ですね。追加曲もSEGAのゲームだけでなく、「JOYPOLIS」ジャンルを含めオリジナル曲が増えたことも大きな特徴でしょう。

 この中でひときわ注目を集めたアップデートがあるとするのならば、やはりあの回を置いて他にはないと思います。

 

2-2. 2013/3/14 「JOYPOLIS(現ORIGINAL)」6曲追加

 大型アップデート時以来、2回目のJOYPOLIS新曲です。

 SLIDE特化の『Link*6回転BREAKが芸術的な『FEEL ALIVE』など強烈な譜面が出揃う中で、一際異彩を放っていたのが、

 

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TAP超特化譜面『Fragrance』です。

 曲の時間は80秒と短いながら、MASTER譜面のノーツ数は655。当時の最多ノーツである『Like the Wind[Reborn]』には及ばないものの、密度としては8打/秒を超えるトンデモ物量譜面です。なんなら最後の5秒はノーツがほとんどないので、実質9打/秒近い密度す。当時にしてはかなりぶっ飛んでます。

 何より恐ろしいのはノーツ数の配分。HOLDは0、SLIDEは最後の2本のみ、BREAKは絶妙に取りづらい2個のみ。TAPだけで650超。なんじゃそりゃ。

 ご存じの方も多いように、配置も大概です。乱打中に同時押しを挟む、非交互前提の乱打はある、同時押し回転はする…とやりたい放題。未来から来た譜面としかいいようがありません。

 

ウワーーーーーーーーーッッッ

 

 しかも、EXPERT譜面も只者じゃない。

 

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 こちらはTAP特化ではありませんが、そんじょそこらのMASTER譜面より余裕で強いです。その上MASTER譜面解禁に必要なSランク許容まで少ないとなれば……。

 でらっくすになった現在、スコア計算式の変更によりSSS+まではかなり簡単になりましたが、EXPERT譜面は12(詐称)、MASTER譜面14.2とその強さは健在。

 余談ですが、個人的にはMASTER譜面は上下左右ミラーをつけるとやりやすいと思います。

 この曲を含め、maimai PLUSで収録された「JOYPOLIS」曲は、この他『Streak』『Acceleration』などの現在も人気のあるコンポーザーの書き下ろし曲が多く入りました。後のアップデートでは『CYCLES』『L'epilogue』などの人気曲や『Nerverakes』『MYTHOS』といった現在でも難関曲とされる面々がこのジャンルに入ることになります。

 

 こんな感じでしっかり強豪譜面も増えながら音ゲーとしての基盤が整っていくmaimaiも、いよいよ1周年を迎えるという頃。

 いよいよ大型バージョンアップの時期がやってきます。

 

maimai GreeN [稼働時期:2013年7月11日~2014年9月17日]

 

3-1. maimai GreeN 稼働開始

 

 稼働時期:2013/7/11~2014/2/25

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 キャッチコピー : 「ヨリドリ♪ミドリ♪」

 テーマソング:Cosmic Train、maiム・maiム feat.週刊少年マガジン、みんなのマイマイマー

 アップデート時楽曲追加数:39曲

 maimaiの稼働開始からちょうど1年というタイミングで、maimaiはGreeNへとパージョンアップしました。イメージカラーは緑(BASIC)ということで、昨年の青(EASY)からパワーアップしていることがわかります。

 今回の大型アップデートも多種多様な楽曲を取り揃えており、その曲数はなんと39曲。そんな追加数、他の音ゲーの大型アップデートでも今日日beatmaniaIIDXくらいでしか見ません。え、そんなにあったの…?って今めっちゃ驚いてます。当時やってたと思うんですけどね。

 そんな盛り沢山の追加曲を引っ提げてやってきたmaimai GreeN。今バージョンもいくつかの特徴があります。

 ① 「東方Project」曲の追加

 現在100曲以上を収録し、今やmaimaiの1大ジャンルとなっている東方Projectアレンジ曲が、ここで初登場します。初回となる稼働時には『チルノのパーフェクトさんすう教室』『ナイト・オブ・ナイツ』といった人気曲4曲が追加されました。

 ただ、この頃は現在のように東方Projectというジャンル名ではなく、「VARIETY」というジャンルでボカロ曲と一緒くたにされていました。

 
 ② 難易度「11」の実装による難易度の細分化

 maimai PLUSの最大難易度は「10」でしたが、10の中でも難易度幅が大きかったからか、最大難易度が「11」になり、上位譜面は軒並み11に隔離移動することになりました。

 

 ③ 実力指標「レート」+「段位」実装

 当時のプレイヤーにとっては、本バージョンアップにおいて一番大きい追加要素だったと思います。

 maimai PLUSまで使用されていた「レベル」制は、クレジット数に比例する要素でしたが、それに代わり、新しい指標として「レート」が実装されました。プレイヤーのプレイや実力によって大きく変動するため、わかりやすく実力を示す指標となりました。

 レートの計算は、でらっくすシリーズとは違い、「BEST枠」と「RECENT枠」(CHUNITHMやオンゲキと一緒ですね)の2枠で判定していました。そのため、直近プレイで低いスコアを取り続けていると、レートが極端に下がる……なんてこともありましたね。

 GreeN当時のレート上限は12.xxであり、レート12に乗ってる人は上手い!と言われていました。自分もとりあえずレート12に乗せよう!と必死こいて頑張ってましたね。

 また、「段位」もこの時実装されました。現在のような段位認定モードのようなものではなく、所定の4曲をどのタイミングでも良いからSランクに乗せる、という形であり、全曲埋めていけば最高段位まで行けるといったものでした。なお、GreeN稼働時は十段までしか実装されておらず、皆伝は…?という声が散見されてましたね。

 

 ④ ゲーム内通貨「maimaile」登場

 ゲーム内通貨として、1プレイごとに「maimaile」がもらえるようになりました。

 1クレあたりどれほど貰えたかはもう忘れてしまいましたが、使い道としては今作より実装されたネームプレートの購入や楽曲の解禁に充てられ、maimaiNETでは稼いだmaimaileの全国ランキングが掲示されていました。

 購入できる楽曲は『Beat of getting entangled』『Get Happy』『Blew Moon』など、現在も中難易度で人気のある曲たちでした。まあまさか、ここに出てきたコンポーザーがこの後の伏線になるなんてことは、プレイヤーにも予測すら出来なかったのですが……。

 

 新要素盛り沢山で始まったmaimai GreeN。新曲追加も2~4週間に1回とmaimai PLUSよりかなり高頻度になり、界隈が徐々に盛り上がりを見せてきた10月。

 maimaiの看板曲となる「あの曲」が登場します。

 

3-2. 2013/10/24 「ORIGINAL」2曲追加

「Garakuta Doll Play」「System "Z"」、堂々の登場。

 

 

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 今やmaimaiだけでなく音ゲーを代表するパワー系ボス曲『Garakuta Doll Play(通称ガラクタ)』が、技巧派ボス曲『System "Z"(通称システム)』を引き連れ、満を持して登場です。

 難易度はこのために新設された「12」GreeN稼働中、後にも先にも12が現れることはなく、公式としても大ボス曲として認識していたことがよくわかります。

 『ガラクタ』は序盤こそ控えめなものの、ブレイクを超えた後のスライドラッシュ、スライド絡みの8分縦連、そしてトドメにBPM256のEACH連打→折り返しあり回転、と当時の譜面として頭一つ抜けていました

これが……



こうなる。

これにはプレイヤーもこの表情。

 一方の『システム』も、BPMこそ控えめですが、意地悪なリズム難、当時は理解することさえ難しい混フレ、突如降ってきてハンドスピードを要求してくる24分乱打、最後にはど派手な見た目のEACH流し→スライドと、人気こそガラクタに譲ったものの、相当にえげつない譜面でした。

 

混フレという概念は当時maimaiにはないのよ。

見えんて。当時のmaimaiはなぞらないと手のガイドがついてたの、地味に懐かしいですね。

 

 両者ともにこれまでのmaimaiでは考えられない難易度の譜面であり、ニコニコ動画の譜面確認動画では、難所に来るとRed_shita_bigの嵐が巻き起こっていました。多分今でも残っていると思うので、当時の雰囲気の片鱗を味わいたい方はぜひ見てみてください。

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 このとき真十段までしかなかった段位に「真皆伝」が追加され、これら2曲も曲目として入ることになりましたが、明らかにこの2つだけ図抜けた難易度でした。しょうがないね。

 

 当時のプレイヤーとしての印象としては、前代未聞の難易度の2曲の登場に、そりゃあもう興奮しました。授業にも身が入らないまま、放課後のチャイムとともにゲームセンターへ。

 しかして、そうは簡単に行かないのが辛いところ。

 1曲あたりの解禁にかかるmaimaileは、なんと100,000。今で言えば2,000kmくらい走ってようやく1曲解禁できるとかそういうレベルです。

 当時貧乏高校生だった自分にとってはかなり厳しいものでした。辛うじて1曲解禁できるだけの費用はあったので、ガラクタだけ解禁しましたが、辛口な値段設定に当時は涙したものです。

 あとは…この曲にはちょっとした別な思い出があるのですが、これは完全に私事なので、注釈で供養しておきます*7

 

 さてさて、このボス曲を機に、maimaiは一歩先のステージへと進むことになります。ゲームとしての転換期はどこかと聞かれたら、間違いなくここだと言えるでしょう。

 そんな転換期を迎えたmaimai。次の大型アップデートでは一体何が起きるんだろうとワクワクしていた我々の耳に入ってきたのは、想定を大きく上回るバージョンアップでした。

 

4-1.maimai GreeN PLUS 稼働開始

 稼働時期:2014/2/26~2014/9/17

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 キャッチコピー : 「イロドリ♪プラス」

 テーマソング:ぐるぐるWASH!コインランドリー・ディスコ

 アップデート時楽曲追加数:18曲

 無印に続き、GreeNもPLUSが登場しました。最後のアップデートから1ヶ月音沙汰がなく、半年以上GreeNが稼働していたのでもしやそろそろアップデートか?と思ってた冬の真っ只中、稼動のお知らせが入りました。

 さて、今回のアップデートでは、以下のような特徴がありました。

 ① 新スライドの登場

 今回のアップデート一番の目玉は間違いなくこれでしょう。

 GreeNまでの譜面にはシンプルな直線スライドと曲線スライドしかなかったのですが、「q」や「p」、「s」や「z」を模したものや、短いスライド、長い曲線スライドが実装され、譜面の表現の幅が大きく広がりました。特にGreeN PLUS初期の曲はこれらを取り入れた譜面が多く、慣れないうちは意味もわからず振り回される、なんてこともありました。

 
  ② BMS、コラボ楽曲といった挑戦的な新曲

 GreeN稼働時は東方Project楽曲の参加で盛り上がったものですが、PLUSでは更にその幅を広げ、いわゆるBMS曲」や、他社のメジャーコンテンツであるアイドルマスター』『グルーヴコースター』『太鼓の達人とのコラボなど、積極的に様々な分野からの楽曲を取り入れるようになりました。maimai稼働時もジャンルの広さに驚いたものですが、このバリエーションの広さは、当時としては非常に珍しいものでした。

 

 GreeN PLUSでは、この新スライドや他ジャンルとのコラボを軸に、『紅蓮の弓矢』『M.S.S. Planet』『幻想のサテライト』といった人気曲や、『MYTHOS』『火炎地獄』『DRAGONLADY』『Jack-the-Ripper◆』といった難関曲も数多く登場しました。

 そんな中で、突如として一際異質な譜面が登場します。

 

4-2. 2014/5/23 COLLABO(現ORIGINAL) 1曲追加

 

 

 

 

 

2014年!

世界はヌルゲーに包まれた!!

人々のゲーム力は低下し

悪の組織『クッソゲー』に

支配されていた!!

だが、そこに一筋の光!!

そう、伝説のゲーム戦士、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高 橋 名 人 だ ! ! !

 

 

 

 

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 ということで、最後に取り上げるのはまさかの『タカハせ!名人マン』です。

 今やmaimaiの特徴の一つとして挙げられる「謎コラボ」ですが、その元祖とも言えるのがこの曲でしょう。

 どういう理由で高橋名人が選ばれたのか、正直今になってもよくわかりません。しかし、別の意味でこの曲が凄まじいインパクトを残したのは間違いないでしょう。

 

 追加当日、それほど興味を惹かれていなかったであろうmaimai勢のTwitterに、ある動画が流れてきます。

 そう、『名人マン』MASTER譜面名物、ファイナル16連射のあの縦連です。

 

これが僕の、僕たちみんなの、ファイナル16連射~~~~~~~~~~~~~!!!

 

 この衝撃の譜面にTwitterは阿鼻叫喚。『ガラクタ』『システム』とは全く違ったベクトルの超譜面に「こんなの叩けるかよ!」の声が多く見られました。

 それもそうでしょう。BPM150の24分49連縦連なんて前代未聞です。ボタンがちゃんと反応してくれるのかどうかもわかりません。

 やはり、Twitterに現れる初見リザルトは、この縦連で玉砕する人ばかり。どんなに上手い人でも、SSはおろかS落ちもあり得る、といった有様でした。

 しかし世の中には、こういうゲテモノほど喜ぶ人間はいるものです。

 かくいう自分もその1人でした。高校の休み時間、友達に譜面を見せてもらうやいなや「超やりたい!!!!」と喚き散らし、放課後即ゲーセンに向かいました。下手すりゃガラクタ出たときよりノリノリだったかもしれんね。

 まあ、当然玉砕したんですが……。

 

 こんな譜面なので、店舗大会のような一発勝負の場で猛威を振るいました。コツを掴んでないと一発勝負では恐ろしい曲ですが、掴んでしまえば結構安定する譜面なので、格上相手でもワンチャン勝てる武器曲として使っていましたね。ただやり過ぎると最悪相手から恨まれるので程々に!

 ファイナル16連射だけでなく、実はその前の16分トリルも難しいという声もよく聞きます。音と譜面がズレてるんですよね。そこのトリルは前の1拍で4打空打ち、ファイナル16連射はチョップでボタンを叩くと非常に安定します。名人マン名人(自称)からのアドバイスです。

 余談ですが、ファイナル16連射は実は秒間15連打であり、厳密には16連射ではありません。

 

おわりに

 いかがだったでしょうか。

 最後に大ボケをかまして終わってしまいましたが、この2年間は間違いなく現在のmaimaiの土台を築いた非常に大事な時期だったと思います。この2年間があって、今maimaiは10年を迎えることが出来たのではないか、とまで思っています。

 CHUNITHMやオンゲキのコメント等で制作陣からのコメントが明かされるようになってわかったことですが、昔の譜面は挑戦的な部分もあるもののユーザーの実力の向上に合わせて楽しめるように難易度を調整している、という運営側の工夫や苦労もあったのでしょう。

 そういった工夫や苦労が、今のmaimai、ひいてはゲキチュウマイを支えているんだなあと思うと、開発してくれたセガさんには本当に頭が上がりません。ありがとうございます。

 もうすぐでmaimai10周年です。これを機に、当時のプレイヤーや開発に思いを馳せながら、ここで取り上げた曲をはじめ昔の曲をプレイしてみてはいかがでしょうか。

 最後に改めての謝辞となりますが、この企画を立ち上げていただいたたけるん!さんを始め、この企画に携わっているすべての方、この駄文をここまで読んでくださった皆様とmaimaiをプレイするすべての方に感謝の気持ちを伝えさせていただきまして、この記事を締めさせていただきます。

 本当にありがとうございました!maimai10周年おめでとう!

 世界で一番ステキなゲーム、maimaiがこれからも末永く続いてくれますように。

 

 2022/7/6 maimai GreeN PLUS最後の追加曲の1曲『むかしむかしのきょうのぼく』を聴きながら なゃん

*1:発音不可能な文字列ですが、「なやん」と読めば大丈夫です

*2:あれ、3年じゃなかった?と思われる方もいらっしゃると思いますが、尺の都合で2年になりました。すみません。

*3:先日削除されてしまいましたが今何かと話題の『コネクト』も初期収録曲です。今でこそスライド練習の入門曲ですが、当時は最強クラス扱いでした。

*4:maimai でらっくす公式@6/10(金)「Rain Drops」「ゲームセンターCX」コラボ! on Twitter: "【Lionheart】
昔のMASTERは今のRe:MASTERのルールに近く、インパクトや尖った譜面が要求されたので、スライドの密度を倍々にしてインパクトを得たのであった。皆、気づいてたかな?(チャン@DP皆伝)
#maimai~GreeN_PLUSの曲と譜面を語ろう… https://t.co/jgvW05tKyR"

*5:先日公開された10周年記念サイトで、チャン氏も「未来譜面」と言ってましたね

*6:Clean Tearsの方。1年後にまさか同じ曲名が増えるとは…

*7:

www.nicovideo.jp

(右が自分で、左にいるのが「hakuro」です。某全国大会に出たこともあるので、知っている方もいるかも?)